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どうなるGW10連休中の保育園


先日、この”教えて保育の参考書”でも解説した"保育補助加算"。

そして今の話題は『GW10連休中の保育園は開園するのか』という問題。

あの報道から約1週間。各自治体も保育園をどうするか徐々に対応が明らかに。

今回はこの”GW10連休の保育園の開園”についての解説です。もちろん”教えて保育の参考書独自の切り口”もあわせて掲載します!

◆今回も情報と地域情勢が大きく異なるので、筆者が勤務&運営顧問を務めている”東京23区の保育園”をもとにした解説になります。

(これは平成31年3月1日現在の情報ですので今後の情勢は大幅に変わる可能性が大きいです。)

 

◆前回の保育補助加算についての確認

http://hoiku-youchien.com/2019/02/26/hoikuhojyokasan/

(10連休で話題・保育補助加算とは)

 

上述のページでも解説しましたが、天皇陛下の皇位継承にあたり、4月末から5月にかけて10連休になることがほぼ確実になったことで、GW中が休みではない保護者の保育園問題が発生することが予測されます。

そこで、政府は”保育補助加算”という形で保育園に特別補助金を出す形で、保育園にGW10連休中も保育園を開けてもらえるよう依頼をする形を取りたいとしています。

 

 

 

◆東京23区の自治体が民間の私立保育園に通達

・東京23区でも文京区などは今週、書面で暫定ながら民間の私立保育園に対して、GW10連休の保育園開園に関する依頼文を出しました。

あくまでも暫定なので具体的な日にちや要綱は出ていませんが、今回の文京区の反応をうけて例年は休園していた保育園ですが、GW10連休中東京の保育園は開園する保育園が出てくる見込みになりそうです。

もちろん既に休日保育実施をしている東京の保育園ではこのGW10連休の対応について早くも協議を始めています。

 

 

◆企業主導型保育園や企業内保育園は開園の方針

・東京都内に最も多く開園している企業主導型の保育園や企業内保育園の多くは既にGW10連休中の開園を決定している所も出始めました。

これらの保育園はもともと企業にあわせた開園カレンダーの為、必然的な流れではありますが、企業主導型保育園や企業内保育園はもともと小規模な為、保育士の職員数が少ない。そうなると・・・このGWの期間に何日あけるかはわかりませんが、働く保育士はこのGW中は出勤機会が多くなることが必至。各運営側の対応はそれぞれですが、特別手当を支給するのか。それとも通常通りの振休なのか。特別対応なしなのか。もともとこれらの保育園は国からの補助額が少ないor0円であることから、人件費も多く費やせないという悩みがあります。もちろん保育士はお金が全てではないですが、他の保育園との間で待遇の格差が大きく広がれば、当然不満も募ってしまい退職&新規採用が出来ないという問題にもつながります。

預ける側にとっては一見、関係ないように思うかもしれませんが・・・自分の子どもを預ける保育園の保育士がなかなか定着しない。保育士の質が低下してしまう可能性があるというのはとても大きな悩みの一つでもあります。今のところ認可園ばかりが注目されている”保育補助加算”ですが、このような形態の保育園や地域認定保育園などにも今回は加算できるような対策があれば、保育園の経営陣も働く保育士も気持ちよく、子どもたちを預かれます。現実的に対応は難しいとは言え、ここまで考慮できるとよいですね。

 

 

◆公立保育園がどう動くかが1つ目の鍵になる

・東京23区内の保育園は積極的な”公設民営化”や”指定管理園”により保育サービスを民間に任せる傾向は相変わらずです。

(公設民営化=老朽化した保育施設を無償or安値で完全に移譲する。)

(指定管理園=自治体が運営する公立保育園の建物を無償or安値で貸し出す形で運営のみを民間に任せる。)

この民営化ならびに指定管理園において自治体と契約する際に”年末保育”や”休日保育”の実施を義務付けることが東京では多くなっています。

その為、東京23区内においては公立園は原則休日保育は実施せず、年末保育は行わないor区内で1~3園のみをあける形にし、基本は民間の私立認可保育園に任せる傾向が多いです。

ただ、今回のGW10連休中の対応については、基本的に契約には盛り込まれていないはずです。

その為、自治体は自分たち公立保育園もGW10連休中は一部の保育園で開園をするので、民間の認可保育園さんも協力してもらえませんかという形でお願いをするのではないかと思われます。

(公立保育園は実施しないのに、なんで私立認可保育園ばかり負担が大きくなるのですか??という反発は必至です。)

続きは以下でまた解説します。

 

 

◆一時保育での預かり枠が2つ目の鍵

・今回のGW10連休中の特別保育はほぼ間違いなく、実施しない保育園の方が多くなります。そうなると自分が預けている保育園で特別保育が実施されない場合どうすればよいのか??それが今回の最初に出ていた”保育補助加算”です。

在園園児も含めてGW中に預かる園児は一律で”特別一時保育扱い”にすることで人数に応じて自治体から補助金が支給されることが予測されます。その為、自分の保育園で特別保育が実施されない場合は特別一時保育を実施している保育園に預けることになります。東京では民営化が進んでてもまだまだ公立園の割合が多く、公立保育園に預けている園児が私立認可園の一時保育枠に流れてくると、相当な負担がかかってしまうので公立保育園での特別一時保育の実施は大きな鍵になります。

 

 

◆一時保育を行うことの大変さと年末保育との違い

・通常、一時保育については事前に園児同席の上で面談を行い、その子の特徴を担当保育士が把握するところから始まります。一般的に、一時保育を行う場合は各クラス1名程度にしていることが多いです。また0歳を預かることと5歳児を預かることでも保育士側の負担は全く異なります。つまりいくらプロの保育士であっても初対面の子どもを長時間預かることは容易ではありません。しかし今回は複数の保育園から特別一時保育を実施している保育園から園児が集まることを想定すると、保育士は通常の配置基準より多く準備する必要があります。

また公立保育園と私立認可園の保育士を比較すると、どうしても私立認可園の方が年齢が若く経験が浅い先生が集まる傾向があります。5月のGWは年末保育が行われる12月とは違って新人保育士はまだまだ実習生同様として考える必要があります。そして入園してまだ1か月の保育園は慌ただしい傾向が高いことを考えると、GW10連休中は年末保育の特別一時保育よりも大変であることを想定しなければいけません。だからこそ民間の私立認可保育園は今回のGW10連休中の保育にはとても慎重になるのです。

(これも憶測にはなりますが、連休の長さや商業施設の利用率等を考えると、年末保育よりもGW10連休中の方が利用者は多いのではないでしょうか。)

 

 

◆基本は年末保育の要綱。利用には就業証明と1か月前申請!?

・筆者も保育園経営陣に混ざって、今回のGW10連休中の保育園運営について協議をしました。現時点で確定していることは以下の通りです。

 

1、公立園ならびに近隣の保育園が実施するのであれば、当園でも検討する。

(まだ自治体からの正式な文章がきていない為。)

 

2、他園からの受け入れならびに現在保育園に預けていないお子さんの一時保育の受け入れは検討しない。

(初めての試みであり、新年度にならないと保育園の状況がわからない為。基本は自分の園の子どもたちを最優先に安全に対応できる状況を整える。)

 

3、受け入れの場合は必ず”両親の就業証明書”の提出が必須。両親がいる場合は必ず父親側の就業状況を確認する。

(父親の方が正社員である割合が高く、会社員は休みである可能性がとても高い為。)

 

4、基本は家庭保育の推奨。親戚や祖父母の支援が得らえないか確認を行う。

(利用希望者は必ず園長が就業証明書持参の上で面談を実施。)

 

5、利用希望者は4月15日あたりまでを利用申請期限と定める。

(職員体制を整える必要がある為)

 

なぜここまで保育園側は慎重な対応を行うのか。それは今回『記事のまとめ』で解説します。

 

 

◆この記事のまとめ(保育の参考書の見解含む)

・保育所保育指針の改定により、保護者支援の必要性がより高くなったことは保育業界も重々承知です。その為、近年は平日に保護者が休みであっても保育園では保護者の休息を考えた上で子どもたちを預かるようにしています。しかし今回は”特別保育”ということなので、出来るだけ家庭保育をお願いしている保育園が多いのです。また過度な保護者支援は保護者の育児離れも助長してしまうことにも繋がります。あくまでも保育の基本は家庭で保護者の手で直接子どもたちの成長を見て欲しいのです。

また保護者視線で”GWくらい自分たちも自分の時間を取ってゆっくりしたい”という想いもありますが・・・それは子どもたちも同じです。”特別なGWという連休だからこそ保育園ではなく自分たちも家庭で一番好きな人と一緒に過ごしたい”というのが子どもの本音です。

 

また今回のGW10連休では、保育士の出勤体制の問題もあります。私もそうですが、GWに妻も仕事だった場合に自分の子どもを預ける場所を考えなければいけません。つまり保育園がGW10連休中の保育を実施するとそれだけ保育園側の体制がより厳しくなってしまうのです。『自分の子どもを預けられる場所が確保出来ていない状況なのでGWの出勤は出来ません。』と言われてしまえば、それまでです。なので保護者にとってはもっとギリギリまで申請期限を待って欲しいと思うかもしれませんが、4月15日は保育園側にとってもこの日程が現実的にシフトを組むのがギリギリです。極論を言ってしまえば保育士はシフトが決定するまでGWの予定が立てられない。もっと言えば早めに宿泊のスケジュールを組んでしまったもの勝ちになってしまうことも想定されます。

 

こうしてまとめてみると、意外と保育園側にとって今回のGW10連休はとても大きな問題であり、これらのことを踏まえると開園しない方が色々な意味で負担が少ないというのが現実なのです。そして今は保育園のことだけを言っていますが、我が家のように子どもが保育園だけでなく小学生の場合”学童はどうなるの??”という問題もありますよね。

 

今回のテーマについてはどこに視点を置くかによって意見は様々ではありますが、筆者は”保育士・保育園側の率直な現状”を視点に今回は解説させていただきました。

ただ、常日頃から想っていることですが私たち保育士がカレンダー通りに休日を有意義に過ごしているのは休日に働いてくれている方々のおかげであるという感謝の気持ちはこれからも持ちづつけたいと思っています。

 

 

 
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