園長・施設長について
2016/08/12
非公開で扱われることが多いためあまり知られてないですが、首都圏を中心に園長募集の求人が増えています。
今回は、その背景や、意外と知らない仕事内容、気になるお給料や、現役で園長として働いている方に聞いたお話しなど、様々な面から園長先生の姿について掘り下げていきます。
募集が増えた理由
保育施設数が急増
近年、祖父母と離れて暮らす核家族化が進んでいることや、働く女性が増えたため、保育園の需要が高まり大都市やその近郊で新規開園が続いています。
新園を作る際は全体を統括する管理職が必要となり、園長や主任といった枠が出てきます。
本来であれば、系列施設の中から登用できるのがベストですが、現在は保育士不足でキャリアのある方を採用すること自体が非常に難しい状況です。そのため、既存園の保育の質を落とさないためにも、施設長についてはあえて外部から採用する法人が増えてきています。
多様化する保育の施設形態
認証保育所や小規模認可保育室、院内・事業所内保育室など、新しい施設形態が増えてきました。こうした施設も園長(施設長)を募集しているため、目指す方にとっては更にチャレンジする機会が広がっています。
園長になるチャンスは今だけ!?
様々な予想がありますが、現在のペースで新規開園が続くのは5~10年と言われています。 それ以降は、こうした求人枠も生まれにくくなるため、管理職を目指すなら今が一番のタイミングと言えるでしょう。
園長の仕事内容
園長の仕事内容は多岐に渡ります。法人によっては主任や本部が行う仕事も含まれていますが、今回は一般的に任される可能性の高い仕事を紹介していきます。
◎園全体の調整
園長の一番大事な仕事は、園全体を円滑にまわすことです。
具体的には職員配置を考えたり、悩みを持った職員のフォローを行ないます。
◎経営管理
経営についてすべてを委ねられることははほぼありませんがが、資金管理の一部についても任されるケースがあります。
園で使う備品の購入や、研修の交通費の清算などの小口現金の管理はほとんど園長の仕事になるがことが多いようです。
◎地域や行政との連携
運動会で小学校の校庭を使用するための交渉や、行政への各種報告も園長の役目です。
この他にも、職員が足りない時に保育に入ったり、円滑な園運営のために本部と連携を取ったりと様々な業務が存在します。
園長のお給料
株式会社の園長の募集内容を見ていると、初任給で月収270,000~320,000円くらいが相場となっています。意外と安く感じる方もいるかと思いますが、園長は昇給の幅も大きく、経験を積んだ数年後には月収で400,000円以上になっていることもあります。
社会福祉法人の園長職については、基本的に現場からのキャリアアップとなるケースが多い為、ほとんど求人が出てきません。ただ、それでも稀に募集がかかった際は、月収で500,000円以上といった募集内容となることもあり、競争率が非常に高くなります。
こうした枠を狙っていくための目安としては、最低でも主任で15年、園長で5年程の経験が必要となる可能性が高いため、目指す方は転職も視野に入れながら早い段階から管理職にチャレンジしていくことが最大の近道となるといえるでしょう。